こんにちは!
早速ですが、リノベーションにも定額制があるのをご存知でしょうか?
その名の通りリノベーション工事を、1平米あたり●●万円といったような一定金額で行うサービスパックです。
定額制リノベーションは、基本的には材料(床材や壁紙など)や住宅設備など、「このラインナップから選んでください」といったように選択肢が予め用意されていて、その範囲で自由に選んでいくフローになります。
一般的なリノベーションのような、自身の生活スタイルや理想とする暮らしから施工会社に居住空間をプランニングしてもらう業務フローではなく、標準使用となる「型」が決まっていて、そこから選べる範囲のパーツを自分好みに組み合わせていくイメージです。
※ここでのリノベーションはスケルトンリノベーションを指しています。
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私は定額制リノベーションを選びました!
結論からいうと、私は自宅マンションのリノベーション工事をこの「定額制リノベーション」で進めています。
リノベーションプランのフェーズは終え、いよいよ工事開始の現段階では
といった感想です。
定額制リノベーションと聞くと自由度が低そうと思われがちで、実際に一般的なリノベーションより自由度は低いのですが、一般的なリノベーションは、予算が潤沢でない限り、やりたいことに制限が出てくるので、どちらのリノベーションを選ぶことが、結果的に自由度が高くなるかは個人差があると思います。
私の場合は、定額制リノベーション内で自由に変更のほうが、自由設計の一般的なリノベーションより自由度が高くなる、逆転現象が起きました。
定額制リノベーション (定額)700万円 +(オプション費)300万円 = 計1,000万円
通常のリノベーション 1,300万円(1,000万円まで下げると自由度が下がる)
簡単にまとめるとこんな感じです。(金額は適当ですw)
もしかすると最終の着地は同じかもしれませんが、通常リノベーションが最高の状態から少しずつ妥協していくことに対して、定額制リノベーションは必要最低限のところから自分好みにプラスカスタマイズしていくことが違うと言えるかもしれません。
この先の工事の状況で今の心境がどう変化していくかわかりませんが、私の選んだ会社さんは、他のリノベーション会社とは異なり自社施工らしいので、施工品質に関しても安心しています。
そもそもリノベーション工事を下請けに丸投げする会社もたくさんありますし、施主側が業者指定することもできませんので、定額制であろうがなかろうが、仕上がりは「運任せ」な部分が大きいと思います。
自社施工なので、少なくともコミュニケーション不足による認識違いは減るかなと思っていて、そういった意味で今後のフェーズでの後悔は無さそうと思っています。
定額制リノベーションのメリットとデメリット
さて、私自身はある程度満足している定額制リノベーションですが、メリット・デメリットは当然存在すると思います。
そしてそれがオススメできる人・できない人に直結しています。まずはメリットから紹介します。
(メリット)リノベーション費用がわかりやすい!
リノベーション会社の施工実績例にも、実際の施工費用が掲載されていたりしますが、既存の間取り(壁)や住宅設備の状態によってリノベーション費用は大幅に変動します。
実際に見積もりをお願いしたら遥かに高い金額になったりするので、リノベーションにかかる金額が明確な部分は非常にメリットと感じました。
金額が明確だと、「じゃあ、この部分はリッチにしよう!」であったり「この部分にこだわりはないから標準で」といったような選択になるので、スッキリした気持ちでことが進められました。
また、ヒアリング時に「さあ、どうぞ!」「なんでも言ってください!」「どんな暮らしが理想ですか?」といった感じで、こちらの生活スタイルからリノベーションプランが練られるのが一般的なリノベーションですが、何にいくらかかるかわからないまま理想を語ることに「意味があるのか?」と私は思っていました。
「お金の問題で理想を諦める」のはやっぱり悲しい気持ちになるので、その機会はなるべく避ける意味でも、金額が最初からわかっている点は非常にメリットに感じましたね。
(メリット)決めなければいけないこと、決められることが明確!
定額制リノベーションには標準仕様というものがあり、この仕様の中から選べば、定額内で対応しますといったラインがあります。
私がお願いしたリノベーション会社さんだと住宅設備はそれぞれ3種類ほど用意されており、占める割合の大きい部材・製品であれば必ず選択肢がありました。
一見、自由度が低く見えますが、むしろ、「標準仕様だとこうなります」といった細かな基本仕様が最初から提示されたことで、「あっ!ここも選ばなきゃ」といったリマインド効果や「ここも選べるんだ!」といった気づきもありました。
おそらく一般的なリノベーション工事では、空間デザインがメインとなるので、細かな部材までを選ぶ必要も機会も少ないのでは?と思います。
続きましてデメリットになります。
(デメリット)クリエイティブというよりビジネス?
私がお願いしたリノベーション会社は、空間プランニング(クリエイティブ)というよりも、ビジネスでリノベーションサービスを行っている会社だったので、目から鱗な斬新な提案はありませんでした。
むしろアイディアの部分は、私がroomclipやピンタレストを利用し「こういった感じで!」とスクショを送ることを繰り返していました。
素人では考えつかないような空間のアイディアを求めるのであれば、定額制リノベーションの会社だと、なかなか難しいかもしれません。
こちらが質問すれば丁寧に答えてはくれますが、あえて自社の利益にならないようなこと(儲けが少なくなりそうなこと)を、わざわざ提案しなそうな気がしたのと、そもそもクリエイティブなマインドを持ち合わせていない印象でした。
特に提案を必要としてせず自分の理想とする空間がすでに決まっている人やそれなりのリノベーションで満足の人、一部分のこだわりだけが強い人(例えばキッチンだけとか)などが定額制リノベーションに向いているかもしれません。
(デメリット)標準仕様の線引きがはっきりしている!
住宅設備でいうと、「キッチンはこの中から選んで、取っ手や面材もこの中から〜」といったことが頻繁にあります。
選択肢が多すぎるとかえって悩んでしまう人や、それほどこだわりがない人にとっては十分なのですが私はクリエイティブが本業なこともあり職業柄、非常に難航しました。
住宅設備メーカーのショールームに行く回数も多く、プランに入っていないものは見積もりをもらい交渉しました。
基本的には標準プラン外のものは、全てオプション料金として加算されるのですが、標準プラン(差額なし)で取り扱ってもらえた商品もあり、交渉の価値はあったのですが、体力は削ぎ取られました。。。
定額制リノベーションのサービスを提供している会社一覧
定額制リノベーションをサービス展開している会社は、通常のリノベーションを取り扱っている会社より多くはありません。(ここに記載の限りではありませんが。。)
ゼロリノベ
ゼロリノベさんは定額制とクリエイティブの両軸がとれているイメージ。
一度、セミナーに参加したことがありますが、とっても自然体な感じで、「家を買う」、「リノベーションをする」といったスポットで考えるのではなくライフプランを軸に提案してくれそうな印象でした。
実際に言われたわけではありませんが「無理して家を買う必要はないですよ」と言われているような、ユーザー目線のセミナーだったと記憶しています。
ReoLabo(リオラボ)
他社と連携し多様なリノベーションブランドを取り揃えている会社です。
例えば、リノベーションやDIY用の材料や什器を数多く取り扱っている「toolbox(ツールボックス)」さんと提携し「ASSY(アシー)」というラワン材や躯体現し、toolboxパーツを使用した独特な空間が作られています。
また、インテリアショップの「ACTAS(アクタス)」と提携した「HOW」では、お店やホテルの内装デザインや施工を行ってきたノウハウを、リノベーションに落とし込んだブランドになります。
こちらはACTAS(アクタス)の家具50万円分もリノベーションサービスにセットされているようです。
さいごに
私も最初は通常のリノベーション会社さんでお願いしようと考えていましたが、過去の実績だけを見て、1,000万円をポンっと出すのは「怖いな、、、」と思ってしまいました。
私もクリエイティブな会社でチーム統括をしていますが、会社に所属しているトップクリエイターが全ての仕事をしているわけではなく、やっぱり新人の担当もあるし、それなりのクリエイターもいるんですよね。
潤沢な資金ではない我が家をトップクリエイターが担当するわけもなく、だからといって代わりの担当デザイナーがアタリなのかハズレなのか、なにより自分の価値観を正しく理解してくれるかはわからないんですよね。
定額制リノベーションは「いちおう聞いてみるか」程度で問い合わせたことが始まりで、もらった見積もりを他社に見せたところ「この金額で出来るならこっちのほうが良い!」と親切に教えてくれたからでした。
結果的に通常のリノベーションと同じくらいの金額がかかっていますが、自分達で決めた部分がかなり多いので、納得していますし、今から完成が楽しみです!