我が家は築35年・69㎡の中古マンションを購入し、室内をいったんスケルトン状態まで解体してリノベーションしました。
もともとの間取りは3DK。
そこから壁や設備などを取り払い、2LDKへ変更。広いLDKやパントリー、WICなど、自分たちの暮らしに合わせて間取りを考えました。
実際にスケルトン状態になった部屋を見たときは、
「本当にここから家になるの?」
と思ったほどです。
完成から約4年。
結果として我が家はスケルトンリノベーションをして良かったと思っていますが、実際にやってみると、スケルトンにすれば何でも自由にできるわけではないことも分かりました。
この記事では、実際に69㎡のマンションをスケルトンリノベーションした我が家の経験から、どこまで間取りを変えられたのか、できなかったこと、費用や工期、4年暮らした感想まで紹介します。
- 築35年・69㎡の中古マンションをスケルトン状態まで解体し、3DKから2LDKへ変更
- リノベーション費用は当時約900万円、工期は約3か月
- 自由度は高いものの、PSや窓など動かせないものもあり、間取りには制約があった
スケルトンリノベーションとは?
スケルトンリノベーションとは、既存の内装や設備などを大きく撤去し、建物の構造部分に近い状態から住まいをつくり直す方法です。
「スケルトンリフォーム」と呼ばれることもあります。
一般的な内装リフォームよりも工事範囲が広く、間取りや設備を大きく変更しやすいことが特徴です。
我が家の場合は、中古マンションを購入してから室内をほぼ一からつくり直しました。
我が家がスケルトンリノベーションを選んだ理由
一番の理由は、既存の間取りに合わせて暮らすのではなく、自分たちの生活に合わせて間取りを考えたかったからです。
購入したマンションは3DKでした。
そのまま部分的にリフォームする方法もありましたが、我が家が欲しかったのは広いLDKや収納を確保した間取りです。
もともと私は注文住宅にも憧れがありました。
ただ、東京都内の希望するエリアで土地を購入して注文住宅を建てるのは、我が家の予算では難しい。
そこで選んだのが、
「中古マンションを買って、中を自分たちでつくる」
という方法でした。
新築と中古で迷った経緯については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
解体してスケルトン状態になった我が家
工事が始まり、室内の解体が終わったタイミングで、中間報告のような形で一度現場に呼ばれました。
壁や床、設備が取り払われ、躯体が見える状態になった部屋を実際に見る機会がありました。

最初に感じたのは、
「こんなに広かったのか」
ということ。
壁や建具がなくなると、69㎡の室内が普段よりかなり広く感じます。
そして、もうひとつ意外だったのが、むき出しになった躯体です。
コンクリートがそのまま見えている状態も雰囲気があり、
「躯体現しの内装もいいな」
と思いました。
完成した現在の家とは違った格好良さがあり、スケルトン状態でなければ見ることがなかった景色です。
その一方で、この何もない空間を見ても、ここからLDKやキッチン、子ども部屋などができる姿はまったく想像できませんでした。
また、解体して初めて分かったこともあります。
もともと和室だった場所では、畳の下に砂が入っていたため、畳だけでなく砂の処分も必要になりました。
インターホンや分電盤の位置も変更したため、その分の工事費もかかっています。
大きな問題が見つかったわけではありませんでしたが、完成後には見えなくなる部分を確認できたのは貴重な経験でした。
スケルトンリノベーションで3DKから2LDKへ
我が家では、もともとの3DKを2LDKへ変更しました。
特にこだわったのが、
- 広いLDK
- パントリー
- WIC
- 約3畳ずつの子ども部屋
です。
将来的には3LDKとして使えるようにも考えています。


部分的なリフォームでは、ここまで大きく間取りを変えるのは難しかったと思います。
約4年暮らした現在も、スケルトンリノベーションをして一番良かったと感じているのは、自分たちで間取りを考えられたことです。
間取りのBefore・Afterや4年後の使い勝手については、こちらの記事にまとめています。
スケルトンでも何でも自由にできるわけではない
スケルトン状態まで解体すれば、間取りを自由にできる。
始める前は、そんなイメージもありました。
実際には、室内をすべて解体しても動かせないものがあります。
我が家で特に間取りに影響したのが、PS(パイプスペース)と窓でした。
PSは基本的に動かせなかった
PSには建物の上下階につながる配管などが通っています。
そのため、室内をすべて解体したからといって、好きな場所へ移動できるわけではありません。
水回りの位置を変更する場合も、排水するための勾配を確保する必要があります。
我が家ではPSとの位置関係などから、トイレ・洗面室・浴室側の床を上げています。
一方で、意外な発見もありました。
施工会社に確認してもらったところ、PSとして囲われていた部分には少し余裕があることが分かりました。
そこでPSをコンパクトにすることで、当初考えていたより大きな浴槽を入れることができました。
「PSがあるから無理」と自分たちだけで判断せず、プロに確認してもらって良かったと思った出来事です。
スケルトンにしても窓の位置は変えられない
もうひとつ、間取りを考えるうえで制約になったのが窓の位置です。
室内を何もない状態にしても、当然ながら、もともとある窓の位置まで自由に変更できるわけではありません。
我が家は角部屋なので外に面する壁が多く、その分、窓も複数あります。
窓が多いことは明るさや風通しという点ではメリットですが、一から間取りを考えると、
「ここには窓があるから、この位置には壁をつくりにくい」
といった制約にもなりました。
マンションによっては構造上撤去できない壁がある場合もあります。
実際のスケルトンリノベーションは、真っ白な状態から好きな間取りを描くというより、
「変えられないものを前提に、希望する間取りに近づけていく」
という感覚に近かったです。
69㎡のスケルトンリノベーション費用は当時約900万円
我が家がリノベーションしたマンションは69㎡。
工事費は、当時約900万円でした。
ただ、最初から900万円かかると思っていたわけではありません。
リノベーション会社のサイトなどを見ると、「○○万円〜」という最低価格が掲載されていることがあります。
我が家もそうした価格を見て、
「600万円くらいあればできるかもしれない」
と期待していました。
ところが実際にプランを考え始めると、そう簡単には収まりませんでした。
キッチンや浴室などの設備、床や壁などの内装、収納、電気工事など、一つひとつ希望を反映していった結果、最終的には約900万円になりました。
もちろん、サイトに掲載されている最低価格で工事できないという意味ではありません。
工事範囲や設備、仕様などの条件によっては、その金額に近づけられるケースもあると思います。
ただ、我が家の場合は、
「最低価格=自分たちが希望するリノベーションの総額」ではありませんでした。
これから費用を調べる人には、ぜひ知っておいてほしいところです。
特に「○○万円〜」という数字だけで予算を決めるのではなく、自分たちが希望する間取りや設備を伝えたうえで見積もりを取ることが大切だと思います。
現在同じ工事をしたら900万円では難しいと思う
もうひとつ注意してほしいのは、約900万円は我が家が工事した当時の金額だということです。
契約した会社からも当時、「翌月以降の契約は価格が上がる」という説明を受けていました。
その後、同様の定額リノベーションプランを見ると、当時より300〜400万円ほど価格が上がっています。
そのため我が家では、現在69㎡の我が家と同じような内容で工事するなら、少なくとも1,400万円程度は必要になるのではないかと考えています。
ただし、これは2026年に同じ条件で見積もりを取り直した金額ではありません。
物件の状態、設備のグレード、工事範囲、施工会社などによって費用は大きく変わるため、あくまで我が家の過去の実費と、その後の価格変化を見たうえでの感覚です。
我が家が当初600万円と考えていたところから約900万円になった経緯や、何を削って何を残したのかについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
工期は約3か月。給湯器が間に合わない可能性もあった
我が家の工事期間は約3か月でした。
工事自体には大きなトラブルはありませんでしたが、最後まで心配だったのが給湯器です。
当時は東南アジアでの新型コロナウイルスによるロックダウンなどの影響で部品供給が滞り、給湯器が手に入りにくい時期でした。
我が家が注文していた給湯器も、引き渡しまでに間に合わない可能性があると言われました。
その場合は、もともとマンションについていた給湯器をしばらく使い、新しいものが入荷してから交換する案も出ていました。
ところが最終的には、キャンセルなどで確保できた給湯器があったようで、無事に新しい給湯器を設置した状態で引き渡してもらうことができました。
タイミングが良かったこともありますが、設備を確保するために動いてくれたリノベーション会社の対応力にも助けられたのではないかと思っています。
リノベーションでは予定外のことが起きる可能性があります。
会社を選ぶときは価格やデザインだけでなく、こうしたときの対応も大切なのだと感じた出来事でした。
4年暮らして感じるスケルトンリノベーションのメリット
完成から約4年。
今でも一番のメリットだと感じているのは、自分たちの生活に合わせて間取りをつくれたことです。
以前の賃貸では収納不足に悩んでいましたが、現在はパントリーとWICがあります。
相変わらず完璧に片付いている家ではありませんが(笑)、以前より物を収納しやすくなりました。
また、自分たちで間取りや設備を一つずつ考えたからこそ、家そのものへの愛着もあります。
室内で暮らしている限り、購入時に築35年だったことを意識することもほとんどありません。
デメリットは費用と手間。そして自由度の高さ
一方で、スケルトンリノベーションは誰にでも向いているとは思いません。
費用は大きくなりますし、間取り、キッチン、浴室、床、壁、収納など、決めることも増えます。
自由度が高いこと自体が、人によっては負担になると思います。
我が家もショールームへ何度も行き、打ち合わせを重ねました。
また、今の69㎡という広さで考えると、現在の間取りはかなり限界まで使えていると感じています。
もう一度できるなら「もっと大胆な間取りも面白いかな」と思うことはありますが、今の間取りには満足しています。
ただ個人的には、将来売却する可能性も考え、あまりに特殊で買い手を選びそうな間取りにはしないと思います。
これは「特殊な間取りなら資産価値が下がる」という意味ではなく、我が家ならそう考える、という程度です。
スケルトンリノベーションは全員に必要ではない
我が家はスケルトン状態まで解体して良かったと思っています。
だからといって、
「リノベーションするならスケルトンにした方がいい」
とは思いません。
既存の間取りに気に入っているところがあれば、そこを残す方法もあります。
設備だけ交換したい人もいるでしょうし、大きな間取り変更が必要なければ、すべて解体する必要はありません。
大切なのは「スケルトンにすること」ではなく、
今の家の何を変えて、どんな暮らしをしたいのか。
我が家の場合は3DKから間取りそのものを変えたかったため、スケルトンリノベーションとの相性が良かったのだと思います。
スケルトンリノベーションを考えるなら複数社に相談する
スケルトンリノベーションは工事範囲が広いため、会社によって提案や見積もりも変わります。
我が家も1社だけで決めず、複数の会社を検討しました。
今回紹介したPSのように、こちらが「無理だろう」と思っていたことでも、プロに見てもらうことで別の方法が見つかる場合があります。
また、給湯器不足に直面したときのように、予定外のことが起きた際の対応も会社選びでは重要だと感じました。
中古マンションを購入してリノベーションするなら、
「この物件で希望する間取りができるのか」
を購入前に相談してみるのも一つの方法です。
我が家も実際に相談した「リノべる。」
我が家が検討した会社のひとつが「リノべる。」です。
実際にショールームへ2回相談に行きました。
最終的には別の会社を選びましたが、中古マンション探しからリノベーションまでまとめて相談できるので、これから中古+リノベを検討する人にとって、選択肢のひとつになると思います。
実際に相談したときの感想はこちらにまとめています。
\ まずは施工事例やサービス内容をチェック /
「ひかリノベ」も比較候補に
もうひとつ、我が家が問い合わせたことがあるのが「ひかリノベ」です。
我が家が問い合わせた当時は、ムードボードを使ったやり取りもあり、親切に対応してもらった記憶があります。
ただし、我が家は契約・施工まではしていません。
そのため施工について評価することはできませんが、1社だけで決めず、施工事例や提案を比較する候補としてチェックしてみてもよいと思います。
\ ひかリノベの施工事例をチェック /
我が家が実際に検討した会社や、会社選びで感じたことについてはこちらの記事でも紹介しています。
まとめ|スケルトンだからこそできた家になった
我が家は築35年・69㎡の中古マンションをスケルトン状態まで解体し、3DKから2LDKへ間取りをつくり直しました。
PSや窓など変えられないものはありましたが、その条件の中で間取りを考えたことで、自分たちの暮らしに合った家になったと思っています。
約4年暮らした今も、この方法を選んだことに後悔はありません。
ただ、すべて壊して一からつくることが正解とは限りません。
まずは今の間取りで残したいところ、変えたいところを整理して、どこまで工事する必要があるのかを考えてみるのがいいと思います。
中古マンション購入からリノベーションまで、我が家が実際に経験した流れはこちらで紹介しています。






